昼食後フォトツアーへ。車で約1時間、動物保護区のスイートウォーターに到着。ドレスと燕尾服のふたりは観光客の視線を一身に浴びた。まずはチンパンジーたちとご対面。人間の病気がうつる心配から触れないが、近くでたっぷり観察。
次にレンジャーがふたりのために、広い草原を歩き、探しておいてくれたクロサイを見に行く。間近に見ると大迫力。最初はこわごわ触っていたふたりも、首をなでたり話しかけたりして一緒に記念撮影。絶滅の危機に瀕する野生動物とのふれあいは一生の思い出になったと秀樹さん。

夜のディナー会場はホテル敷地内の渓流沿い。ここまで来てくれたスタッフたちが料理とワインをサーブしてくれる。チュッカダンサーズもお祝いに駆けつけてくれた。赤々と燃えるたき火、お腹に響く太鼓の音、祝福の歌とダンスが夜空に溶けていく。これぞ、アフリカの夜だ。ふたりも席を立ち、ダンサーズに加わり、太鼓を持たせてもらった。あたたかくフレンドリーな人たちに囲まれ、幸せな夜が過ぎていった。

もともと野生動物を見るのが目的でケニアを選んだふたり。ハネムーンはケニアでいちばん野生動物が多いマサイ・マラ国立保護区へ。ここは大草原なので見晴らしがよく、動物を観察しやすいエリアなのだ。

宿泊したのは、高級ロッジのマライ・サファリクラブ。ここでは毎日早朝、午前、夕方の３回サファリカーに乗って動物を見るゲームサファリに参加できる。ふたりは三日間でライオンの親子、ゾウの群れ、バッファロー、クロサイのほか、なかなか会えないチーターにも遭遇できた。
自然の中では動物はみんな生き生きとしていて、驚くほど毛並みが美しいのにも感動した桂さん。夜は目の前の川でカバがプシューッと音を立てて水の中で遊ぶ姿も見物。自然の真っ只中での滞在を満喫した。ロッジでは日本人客が珍しいため、ふたりはすぐ顔を覚えられ、夜のショーに参加したり、スタッフが何かと声をかけてくれたり。人のあたたかさ、やさしさが心に染みた。

オプショナルのバルーンサファリは、空が白みかけた頃、気球に乗り込む。マサイ・マラの大草原に金色の太陽が昇る光景は、荘厳で感動的だ。見渡す限りの大草原と米粒のような動物を空から眺めるうちに、自然の偉大さを痛感。着陸後、車で駆けつけた大勢のスタッフが料理を作りテーブルをセット。大草原の真ん中で贅沢な朝食をいただく。
帰り道マサイ族の村も訪問した。カラフルな布と装飾品を身につけ、彫りが深く整った顔立ちが多いのには驚く。歓迎の歌に迎えられ、住居の中を案内され、草原の民の生活をかいま見たのも貴重な体験だった。