ヨーロッパ貴族の贅沢なホテルライフを再現した滞在型ウエディングに心が踊り、スタッフのホスピタリティがリラックスを誘う。小高い丘に連なるオリーブ畑、鳥のさえずり、咲き誇る野花、目に映るものすべてが祝福色に染まって…。ふたりは今、愛する家族に背中を押され、新しい人生のステージに飛び出さんばかり。ゆったりと、けれどもしっかりした手応えを感じる素晴らしい一日。
ビーチ・フロントのホテルで目覚め、ご両家揃って砂漠を散歩。家族水入らずの専用車での観光は、コスタ・デル・ソルの海岸線をドライブ、ミハスの白い村へ。灼熱の太陽に照り輝く白壁に競って飾られた花が、旅人の目を潤ませます。午後は、マラガの裏街を探検しながら、メルカド(市場)の派手な店先を冷やかしたり、新鮮な魚介類のタパスをつまみ喰い。地元の人達の生活に触れて楽しむ。こんな街歩きができるのもマラガの顔役であるフリオと、グラナダのタカコのエスコートがあるから。
スペインの初夏は陽が高く、午後9時頃まで明るさが続きます。チェックイン後には、挙式とメイクのリハーサルが納得いくまで繰り返されました。人生で最高の一日にしたいという願いは、ふたりや家族だけでなく、関わるスタッフ全員の気持ち。当日もリハーサルも同じメイクスタッフが担当するから、徹底的に出したリクエストが完璧実現。挙式日までドレスを見なかった武さん、初めて目にする麻美さんお花嫁姿に感嘆のため息を小さく、ひとつ…。
正午ぴったりに鳴った鐘の音を合図に、ロビーを出発してチャペルへ。こちらの入場は新婦は父に導かれて、新郎が母をエスコートする珍しいスタイル。セールス・オーナー、ミゲール氏の司式の元、命をかけた生涯の愛と、夫婦の物質的な経済力の共有を誓う人前式が厳かにスタート。祝辞の3つの言葉、「レスペト」(見守ること)、「ヘネロサ」(寛大さ)、「コンデフェンデンシア」(信頼)は、新しい人生の糧にもなるはず。育ててくれた両親、共に過ごした兄弟姉妹の名前も結婚証明書に記して。
挙式後の幸せプログラムが目白押しで続くのも、ボバディーリャならでは。チャペルもパティオもサロンも、極上ホテルのあらゆる空間が1日1人の花嫁だけのために用意され、時間と人目を気にする事なくドレス姿を披露できるのが最大の魅力。一気飲みや恋人同士のためのスペイン式乾杯で幾度も杯を重ねるうちに、すっかりホロ酔い気分。ロビーではケーキカットとピアノコンサートが開催され、続いてオリーブの木の植樹とフォトツアー。メモリアルディナーの直前には、グラナダ一のフラメンコ・ダンサーズにより迫力のステージが繰り広げられ、全員がステージに上がって踊る一幕も。
グラナダの空は晴天率90%以上が嘘じゃない! 朝食のビュッフェやジャグジー・ルームに差し込む真新しい太陽の光を感じながら、豪華ホテルでプライベートな滞在を満喫した一行。挙式の翌日に家族揃って出掛けたアルハンブラ宮殿では、朽ちかけた石の壁や天井に潜む、その昔のアラビアンナイト物語に思いを馳せて…。家族を見送った6日目からは、静かな海でダイビングがしたいという希望で組み立てたオーダーメイドのハネームーンに出発。
ホテルの敷地に入ってからフロントまでさらに車で10分のスケール。新鮮な生命は息づく抜群の自然環境に恵まれた敷地は、アンダルシアの白い村がひとつすっぽりと入ってしまうほどの広さ。ここはくつろぐためにやって来た極上ホテル。何もしなくてもいいし、アクティビティを思い切り楽しんでもいい。食事の基本は自家製、無農薬、季節をダイレクトに取り入れた旬まっさかり。庭先で見つけたイチヂクが、その日のデザートに登場したことを発見したのは麻美さんのお母様でした。